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まだ見ぬ自分を発見

小学生の頃、国語の時間、

先生に当てられ、

音読をすることになりました。

 

私は人前での音読が嫌いでした。

 

なぜなら、読み間違えたら恥ずかしい、

笑われたくないと思っていたからです。

 

そう思えば思うほど、自信がなくなり、

声が小さくなるのです。

 

その日、先生に当たられ、

嫌々ながら、読み始めました。

 

すると先生が、

「あゆ(私のこと)!聞こえんよ!

もっと大きな声で!」と言うのです。

 

私は内心、

私の気持ちも知りもせず、

よくもそんなことを言ってくるなと、

腹が立ちました。

 

しかし、同時に、

もう音読なんてどうでも良いやと

思う気持ちも生じ、

教室中に響き渡る位の大声を出し、

読み始めました。

 

すると、

教室中にドッと笑いの渦が起きたのです。

私は何が起きたのかわからずにいると、

 

友達が

「あゆ!面白い!」

「あははは!

そんな大声ださんでよかろーもん!」

と、口々に言いながら大笑いしているのです。

 

先生もお腹を抱えながら、

「あゆ!面白いね!良いね!

その調子で読んでみて!」と言うのです。

 

私は大声で読み終り、席に付きました。

 

私は席に付きましたが、

心がものすごく軽くなって、

フワフワしていました。

 

私の中の「間違ってはいけない。

カッコよくあらなばならない。

人に笑われてはいけない」

そんな価値観が一気に崩れ去ったのです。

 

授業後、

何人もの友達が私のところに駆け寄ってくれ、

「あゆがこんなに面白いって知らんかった!」

「お高くとまっているかと思ったけど、

親しみがもてた!」

「もっと早くその面白さを出してれば良かったのに!」

そんな言葉をたくさんかけてくれました。

 

先生や友達が私の新しい私を

発見してくれました。

 

それ以降、

私はその先生、そして友達たちが

今まで以上に大好きになりました。

 

人は

自分を認めてくれる人、

わかってくれる人、

最大限の能力を引き出してくれる人、

そういう人を目の前にすると好きにならずには

いられなくなると思います。

 

佐藤先生を見ていると、

常に誰に対しても、

その人の命が輝く対応を

されていらっしゃいます。

 

佐藤先生のもとで働くようになって、

私は今まで以上に、

自分の知らなかった自分の能力、情熱を

発見する毎日です。

 

世の中には楽しいことがたくさんありますが、

まだ見ぬ自分を発見していくことほど

楽しいものはないと感じる今日このごろです。

 

本日もお読みいただき

ありがとうございました。